ポリウレタン混紡は大丈夫?悩ましいストレッチジーンズ選び - トールサイズナビ

ポリウレタン混紡は大丈夫?悩ましいストレッチジーンズ選び

ポリウレタン混紡のジーンズ


ここ一年ほど、ユニクロでばかり買い物している気もしますが

先日、評判の良いユニクロのスキニージーンズを試しに購入してみました。

ロールアップでの着こなしを考えていたので、アクセントになるように

耳付きのストレッチセルビッジスキニーフィットジーンズを選び

レングスは裾未処理状態で股下85cmでした。

トールサイズ愛用者にとっては少し物足りないサイズ感ですが

スキニーやテーパードジーンズは元々短めに作られていますし

着こなしも通常のパンツとは異なるため

実際に着用してみても不都合は感じませんでした。

ウエストわまりがローライズ仕様になっており

すこし落ち着かない感じはするものの、窮屈感はなくシルエットも綺麗です

実はこのジーンズを選んだのには他にも理由があり

それは、ユニクロのスキニーフィットジーンズの中で

最もポリウレタンの混紡率が低かったからです。



悪名高いポリウレタンの加水分解


ポリウレタン繊維の加水分解


色々なところで取沙汰されているので、ご存知の方も多いと思いますが

ユニクロに限らずスキニーフィットやスリムフィットなどの細身のジーンズには

着心地やフィット感を良くするために、高い伸縮性のある

ポリウレタン繊維が混紡されています。

このポリウレタン繊維は水分と反応する加水分解という性質があり

使っても使わなくても製造された直後から徐々に経年劣化していき

3〜5年程でボロボロになってしまう特徴があります

この性質から、長期間の使用による色落ちを楽しむジーンズとは

とりわけ相性が悪く、時間を掛けて良い感じに色落ちしたと同時に

もう着られなくなってしまうことも在り得るのです。

とは言え、このポリウレタン無しではスキニーやスリムに代表される

ストレッチジーンズがこれだけ普及することはありえなかった訳ですし

昔ながらのコットン100%のジーンズで、この着用感やシルエットを

実現するにはコストや労力が掛かり過ぎてしまいます

市販のストレッチジーンズの大半はポリウレタンの混紡率が5%前後なので

一気にボロボロになってしまうことはありませんが

着心地の良さと耐久性を少しでも両立させたいのなら

気休め程度でもポリウレタン混紡率が低い製品を選んだ方が良いでしょう。

因みに安価で売られている靴にも

PUレザーや合皮という名前でポリウレタンが使われています

私自身、保管していた靴を久しぶりに履いて遠出し

出先で靴のソールが一気に剥がれ、大変な思いをした経験があります

仮にこれが登山靴やトレッキングブーツだった場合は被害がさらに深刻なので

ポリウレタン素材を含む靴を長期間に渡って使用する場合は

加水分解による経年劣化にくれぐれも注意しましょう。



ポリウレタン以外のストレッチジーンズは?


さて、ポリウレタンの弊害を知ってしまうと

やっぱりジーンズはコットン100%が一番では?と思うかも知れません

ですが、スキニージーンズやスリムジーンズのシルエットの良さは

捨てがたい物がありますし、動き易さや着心地を重視して

コットン100%のジーンズを選ぶと、嫌でもオーバーサイズ気味になってしまいます

実はポリウレタン混紡する以外にも、生地をストレッチさせる

メカニカルストレッチという方法があります。

ポリウレタンを使用せずに繊維を構造的に伸縮させる技術で

紐を何度も捻っていくとバネの様な伸縮性を持つ単純な仕組みが使われています。

メカニカルストレッチはスポーツウェアやアウトドアウェアには頻繁に使われていますが

カジュアルウェアではまだまだ珍しい存在で

私の知る限りでメカニカルストレッチを使用した細身のジーンズは

アウトドアブランドのパタゴニアから販売されている

パフォーマンス・ストレート・フィット・ジーンズだけです。


パタゴニア『パフォーマンス・ストレート・フィット・ジーンズ』


私は二年ほど前にこのパフォーマンス・ストレート・フィット・ジーンズを購入し

現在でもヘビーローテーションしていますが

着心地は通常のストレッチジーンズよりも良く

間接を曲げたときなどは、生地全体でストレッチする様な感覚があり

局部的な伸縮性を強く感じるポリウレタン混紡よりも、柔らかい着用感です。

このジーンズはコットン100%ではなく速乾性を持たせるために

ポリエステルが混紡されていますが、同じ化繊でも

ポリエステルはポリウレタンとは比較にならないくらい水に強いため

加水分解による劣化の心配がありません

また、アウトドアブランド製のジーンズということで

DWRと呼ばれる耐久性撥水加工が施されているのですが

大して手入れもしていないのに二年たっても

その機能が続いているのには少し驚きました。

余談ですがポリウレタン混紡によるストレッチやメカニカルストレッチ以外でも

立体裁断で作られた服ならば、スリムフィットでもある程度の動き易さは得られます

残念な事にせっかくの立体裁断なのにコットン100%のジーンズは

メンズ・レディースを問わず数える程しかしかなく

殆どの製品に補助的にポリウレタンが混紡されています。

ジーンズとしてはかなり高額な部類に入ってしまいますが

立体裁断でコットン100%、かつ細身のジーンズが望みなら

イタリアンブランドのヤコブコーエン(JACOB COHEN)が販売している

テーラードジーンズのモデル622あたりが鉄板でしょうか。






まとめ


冒頭で紹介したユニクロ製のスキニーフィットジーンズに限らず

動き易さを重視したスポーツウェアや合皮を使った靴などに

ポリウレタンを使った製品が多く見られます。

ポリウレタンはエラスタンスパンデックスとも呼ばれ

長期間使用する予定のある製品や高額な服を購入するときは

後から後悔しないように、これらの有無をしっかりとチェックしておいた方が良さそうです。

個人的に、ポリウレタン混紡の服にそれほど抵抗はなく

消耗が激しく3年ほどで着古してしまうスポーツウェアでならそれほど害にならないと感じます

また、カジュアルウェアであってもポリウレタンが劣化する3〜5年もあれば

流行はほぼ確実に移り、別の意味でも着られなくなっているので

フォーマル用などのベーシックな服以外で

神経質になるのも逆に損かも知れませんね。





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この記事へのコメント
すごい詳しいですね。参考になります。
Posted by さとう at 2017年08月16日 18:46

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